中国自転車シェアリングのユニコーン、モバイク(摩拜, mobike)が福岡に進出!
昨日6月22日、中国のシェアリング自転車最大手・モバイク(摩拜, mobike)が福岡市でのサービス展開を開始することを発表しました。これは、海外展開を進める同社のシンガポール、イギリスに次ぐ3カ国目です。
発表の内容
こちらが、発表の様子です。
Mobikeで海外営業本部長(中国語で”総監”)を務めるChris Martin氏は、以下のように述べています。
Mobike is very excited to enter the Japanese market, and Fukuoka City, known for its innovation and dynamism.(モバイクは、日本市場・福岡といういノーベーションの街に進出できることにエキサイトしている)
Fukuoka city government and the Fukuoka Directive Council (FDC) have given Mobike an incredible platform from which to expand our business in Japan.(福岡市とFDCはモバイクが日本でビジネスを展開していく為にとても良い環境を与えてくれた)
(出所)CGTN.com
中国では、乗捨て自転車の窃盗・破壊行為などが社会問題になっている様ですが、そうした事もあり、海外進出する際の地元政府からの支援は必須。
起業を促すイノベーションシティとしての様々な取り組みをする福岡市であり、東京ほど地下鉄でどこにでもいける訳ではないという事もあり、お互いの利害関係が一致したのではないでしょうか。
(出所)mobike
(出所)mobike
会社概要
以下、会社概要です。
企業名 |
北京摩拜科技有限公司 |
所在地 |
中国、北京市 |
利用可能国・展開国 |
中国、シンガポール、イギリス、日本(福岡) |
設立年 |
2015年12月 |
代表者名 |
Yiping Xia |
従業員数 |
251 – 500人 |
利用者数 |
約1億人(全世界) |
売上 |
--- |
ファンディング |
・合計925M US$(6ラウンド)を17投資家から調達 (テンセント、富士康、シンガポール政府の投資会社Temasekなど) |
その他 |
・500万台の自転車を保有し、100都市以上で運営 ・2,500万回/日のオーダーを受ける |
(出所)crunchbase, xinhua.netを元に筆者作成
利用方法
基本的な使い方としては、
① スマホアプリで近くの自転車を探す
② 自転車のQRコードを読み込み、ロック解除
③ 目的地に到着したら、自転車を乗捨てる
④ 自転車をロックし、アプリと連動したウィーチャットペイ/アリペイといったモバイル決済アプリで支払い(料金:30分1元(約15〜16円))
スペインでも自転車シェアリングサービスはありましたが、自転車ステーションでの乗り降り、支払いは政府ウェブサイトから申し込み、先に50ユーロ/年を支払うというものでした。私はそれが面倒で申し込みをしませんでしたが、mobikeであれば利用したいなと思います。こうした利用障壁を下げたサービスは、利用者の裾野を広げるので良いですね。
現在、モバイク(摩拜, mobike)の評価額は30億ドル(3,000億円以上)と言われており、すでに巨大スタートアップに成長しています。
恐らく、他の日本の都市や他国とも交渉をしているでしょうから、次にどこに現れるか、福岡でのサービスがどれだけ普及するか楽しみです。
追記:早速、北海道・札幌への進出が発表されましたね!
中国を拠点として自転車のシェアリングサービスを展開するMobikeは23日、同社サービス「Mobike」を北海道・札幌市でも展開予定であることを明かした。同社の日本進出は22日に福岡市との提携が発表されたばかりだが、それに札幌市が続いたかたちになる。
この発表が行われたのは、札幌市で開催される最先端テクノロジーを核としたビジネスコンベンション「No Maps」の記者会見。開催に際して、「北海道・札幌を社会実験、社会実装の聖地にする」ことを狙っており、Mobikeとの提携もその一環で行われた。