日本は遅れてる?中国・インドがフィンテック先進国の理由
引き続きフィンテックです。
アジア各国のフィンテック種別利用率
こちらの図をご覧いただくと中国・インドの一番上の部分だけが赤いのがはっきりと分かります。
これは、モバイル決済がこの両国で非常に盛んなことを示しています。
【フィンテック 各国利用比率】
出所:DBS Bank2016 ※比率の母数は明記されていないが、恐らく”XX歳以上の大人”という区切りで計算をしている
新興国・先進国のクレジットカードとモバイル普及率比較
こちらもご覧ください。
【クレジットカード、スマホ、モバイル普及率】
(出所)fortumo, EY report, eMarketerを元に筆者作成
※中国のみ他国と異なるソースを使用しており、数値感が多少異なる
このように、実際に新興国と呼ばれるエリアでもほとんどの場所で携帯電話は普及しています。私が、最近行ったフィリピン・ミャンマーあたりでも携帯販売の勢いが激しすぎて衝撃を受けました。
マニラのモールの1フロア全てがケータイ小売ショップ、というのが当たり前の状況に成っています。(下写真)
そして、スマホ比率も40%前後と比較的高いです。イギリスなど超先進国でさえ、7割いかないレベルですので。
では、クレジットカードはどうか?
ご覧の通り、圧倒的に普及率が低いです。そもそも銀行口座すらまだあまり普及していない状況ですので、クレジットカードの普及というのはその後、というのが一般的です。そして、まだ所得レベルも高くなく、クレジットカードを発行できるほどの信用がありません。イギリスとの差を見ていただければ、携帯電話に比べいかにクレジットカードが普及していないかがお分かりになるかと思います。
(モールにひしめき合う携帯ショップ in Manila)
新興国では決済において圧倒的に不便な状況が存在しており、一方でスマホやモバイルの普及は先進国と遜色ない。この状況がモバイル決済をはじめとした新興国におけるフィンテックの加速的発展を後押ししている主な背景となっています。