【2017年最新版】中国3大ネットジャイアント"BAT"の業績比較
中国でよく言われるBATですが、少し前に各社業績が出揃いましたので、簡単に一覧にしてみました。
実績も伸び率も利益率もどれを取っても、BATのBの部分(=百度 baidu)はかなり厳しい状況です。営業利益率はマイナス成長、そしてこの表にはありませんが、直近四半期の売上もマイナス2.6%でした。
アリババとテンセントに関しては、相変わらず40−50%ほどの伸びと40%前後の相当高い営業利益率をキープしています。
そろそろBATではなく、ATと呼ばれる日が近そうですね。
【2016年度 BAT各社業績比較】
(単位:Million RMB)
(出所)以下ソースよりジュージン作成
alibaba HP : http://www.alibabagroup.com/en/news/press_pdf/p170518.pdf
Tencent HP: https://www.tencent.com/en-us/articles/8003411490172512.pdf
Baidu HP: Baidu, Inc. 2016年第4四半期及び2016年通期の業績を発表|Baidu Japan
※alibabaは2017年3月期、他2社は2016年12月期の年間業績
以下は、アリババのサービス別業績ですが、特筆すべきはやはりメインビジネスのEコマース。
(アリババ コマースビジネスの特徴)
- 全体の85%を占めるEコマースが未だに45%も成長(195億ドルですので、日本円だと2兆円もの売上になり、この伸びがどれだけすごいか分かるかと思います)
- 利益率が62%という超高収益モデル
- 売上の80%がモバイルから発生
その他には、動画などのデジタルメディアとクラウドが急速に伸びています。クラウドや別会社のアントフィナンシャルグループ(アリババの金融部門)などで、メインビジネスのショッピング事業のインフラを徐々に固めていっています。
【アリババ 2017年3月期 サービス別業績】
さて、テンセント。
テンセントのメインビジネスは、SNS(QQやwechatなどメッセンジャーとQzoneというSNS)とゲーム。それらを大きく伸ばしながら他の新規事業もしっかりと育てています。
【テンセント 売上推移】
下記の通り、テンセントのビジネスモデルは大きく3通り。メインビジネスのSNS系とゲームは、月額課金と追加有料課金の組み合わせとなります。
そして、最近ではウィーチャットペイという、モバイル決済サービス(LINEペイのようなもの)が中国内でシェアを急速に伸ばしてきています。
この図では、Othersに分類されていますので、上図でいうと青い部分ですね。やはりここ1−2年で急速に売上に貢献してきています。
モバイル決済については、また改めて記載します。
【テンセント ビジネスモデル】
ついに、ウィーチャットのユーザー数が9億人を突破しました。強烈な数字ですね。
QQとウィーチャットでユーザーセグメントが異なるという事で、中国の中でも使い分けがされているようですね。
【テンセント SNS領域の圧倒的なプレゼンス】
では、今日はここまで。
再見!