中国が84%の伸びを記録!世界のフィンテック市場を牽引
フィンテックという言葉を最近はよく耳にするようになりました。
「金融×テクノロジー」を指す言葉ですが、世界中で非常に様々なサービスが立ち上がってきています。
その中でも中国は、世界のフィンテック業界を牽引する存在として世界中の投資家から資金を調達しています。
下図をご覧ください。
緑の濃い部分の金額がより大きく、アメリカと中国、イギリスのフィンテックへの投資額が大きい事が分かります。
【世界のフィンテック企業に対するVC投資金額(2016年)】
出所:Innovate Finance「The 2016 Fintech Investment Landscape」
また、下図の通り、投資件数で見ると、アメリカとインド、イギリスが多い事が分かります。
【世界のフィンテック企業に対するVC投資件数(2016年)】
出所:Innovate Finance「The 2016 Fintech Investment Landscape」
もう少し詳細を見てみましょう。
金額ベースで、中国が世界一。7.7B US$となっており、2015年と比較して84%も伸びています。ただ、件数ベースではたったの28件と少ないかつ前年比でも減少しています。
すでに統廃合が進みつつあり、圧倒的勝者が生まれている。そしてそういった巨大プレーヤーがさらに莫大な資金を調達し、市場を席巻しつつある、という事が推測されます。
アメリカは、やはりフィンテックの分野でも圧倒的な存在感を示してはいるのですが、金額ベースでマイナス13%、件数ベースでマイナス15%と減少しています。マーケット自体の成長が少し鈍化しているのかもしれません。
【世界のフィンテック企業に対するVC投資金額 / 件数 数値(2016年)】
出所:Innovate Finance「The 2016 Fintech Investment Landscape」
件数が少ない割に金額が非常に大きい中国ですが、やはりトップ3全てが中国企業となっています。
特に注目すべきは、アリババ傘下のアリペイ(支付宝) 。ダントツの調達額で4.5B US$となっています。
アリペイは、アントファイナンシャルという企業のサービスですが、2016年4月に4.5B US$を資金調達した事を発表しています。この調達額は、中国メディアによると、非上場のインターネット企業では過去最高との事。
投資家は、以下4社。
【企業別VC投資ランキング 金額 / 件数】
出所:Innovate Finance「The 2016 Fintech Investment Landscape」
それでは、今日はここまで。
次回以降、アリペイなど決済分野を中心に見ていきます。